先日、SES事業を経営している知人からWebデザイナーの単価は低いですよ、という話を聞きました。
これまでWebデザイナーの人たちとも仕事をしたこともありましたが、経験から予想の回答です。
妻の転職活動に向けてあらためて疑問に思ったのでその理由について考えてみました。
今回のポイント
- Webデザイナーの仕事内容の種類
- 仕事で高単価を得るための考え方
Webデザイナーの単価をもっと上げるべきだ!という趣旨の記事ではないです。
また、IT業界の中では低単価と言われることもありますが、他業界の仕事と比べるといい仕事もあったりするので、どのくらい収入を得たいかによって考え方が変わることをご承知おきください。
夫(筆者)のプロフィール
30代の現役システムエンジニア。IT業界に入り十数年。 クライアントへの企画提案、少しコンサルティング、PM、要件定義・設計・開発・テスト、保守・運用まで一通り経験。 詳細な経歴はこちらから。
Webデザイナーの仕事内容の種類
まず1つ目の理由として、Webデザインに括られている仕事の種類が多く、難易度の幅が広いことが理由の1つなのではないかと考えられます。
Webデザイナー、Webデザインというキーワードで転職(正社員・派遣)サイトやフリーランスの募集サイトを調べてみると、Webデザイナーとして募集している仕事内容に結構な幅がありました。
- 素材作成(アイコン・広告枠・バナーとか)
- LP(ランディングページ)のデザイン
- WordPressのデザイン作成
- Webサイトデザイン
- ワイヤーフレームの作成
- UI/UXデザイン
- コーディング
- その他いろいろ
と、illustratorやPhotoshop、XDなどのデザイン用ツールを使った仕事から、Wordpressの知識が必要なもの、HTML・CSS・JavaScriptの知識や開発経験が必要なものなどさまざまでした。
言い換えると、ツールの使い方を短い時間で学習すればできる仕事から、自己学習で得た知識はもちろん、業界知識、実務経験がないとできない仕事までいろんな仕事が「Webデザイン」という言葉の中に含まれているのです。
必要とされるスキルのレベルに幅があり、どちらかというと素材作成の仕事が多かったら他のIT系の業種に比べて単価は低くなるよなぁ、と思いました。
仕事で自分の単価を上げていくための考え方
たとえば、全く同じ商品が
Aの店は1個200円
Bの店は1個150円
で売られていたらどちらで買いますか?
(移動距離は変わらないものとします。)
だいたいの人はBの店で買うはずです。
なぜかと言われれば、安いから。
同じ条件で値段だけ差があるのだとしたら、価格競争としてどんどん安くなります。
これは人の仕事の単価でも同じことが言えます。
少し勉強すればできることは競争相手が多いです。
単純に「バナー作れます!」「Webサイト作れます!」「Wordpress構築できます!」だと、同じような人たちと価格競争をすることになります。
そうすると、多くの収入を得るためには数をこなさないといけなくなります。
ここで大事な考え方としては「相手のニーズにあった提案と成果を出せるのか」ということです。
たとえばWebサイトを作る多くの目的は、会社のこと、お店のこと、商品のこと、サービスのことをいろんな人たちに目にとまり知ってもらって、買ってもらうことです。
つまり発注側はWebサイトを作ることが目的ではなく、見込み顧客に自分の商品を買ってもらうことが目的になります。
ということは顧客の目的を実現できるWebサイトでなくてはならず、
そうすると、
「来客数を〇倍に増やすWebサイトをデザインすることができます!」
という肩書きで売り込まないと高単価な仕事にはならないということです。
とはいえ、発注側がいつも目的を明確に設定できた上で募集をかけているわけではないので、そこについてはヒアリングや細かい意識合わせが必要になります。
どちらにしろ、知識や実績、信頼の積み重ねが必要になり、実績と信頼が増えてくると名前だけで高単価の仕事を受注できる可能性があります。
「あの人の仕事なら間違いないでしょ」
「あの人にWebサイトデザインしてほしい、お金は多めに出してでも」
的な。
まとめ
ちょっと時間をかければ習得してできるようになる仕事はライバルも多いし、ライバルが多いと価格競争になります。
だから単価が低くなる、という側面もあります。
それでも他業界に比べると時給が高い仕事もあったりしますが。
ITに限った話ではないですが、相手の目的を実現させてあげることで対価としてお金を得ることができます。
相手の目的をわかっていない、または誤解したままだといい成果は出ません。
高単価になるには相手の課題や実現したいことを明確に汲み取り、それを実現するスキルが必要になります。
自分への戒めの意味でも、日々勉強をすることが大事だなと感じました。
続く。