勉強中の妻がうなっています。
どうしても、この「プロトコル」っていう言葉が理解できない。説明に横文字がいっぱいあってさらにわからなくなる!
「プロトコル」は僕も新人のときは全然意味がわからなかったなぁ。とりあえず「そういうもんだ!」って丸暗記してたけど。今日はその辺をいろいろ例えながら説明していくね。
プロトコルとは(教科書的な説明)
ネットワーク上でコンピューター同士が通信するときの手順や規約の約束事です。
ネットワーク上でコンピュータが使う言語のようなもので、お互いが理解できる同じプロトコルを使わないと通信は成立しません。
インターネットのプロトコルの多くはRFC(Request for Comments)という形式で技術仕様が公開されていて、閲覧することができます。
それぞれのコンピューターは、プロトコルで定められた処理をするプログラムを組み込むことによってネットワークに接続し、他のコンピューターと通信します。
インターネットで使われている「TCP/IP」
入社して間もないころに新人研修でITの勉強をしていて、全然イメージができないかったものの1つがこの「TCP/IP」でした。
横文字がどうしても多くなりますが、説明していきます。
TCPとは
Transmission Control Protocolの略称です。
とりあえず日本語にしてみます。
・Transmission → 伝送
・Control → 制御
・Protocol → (プロトコルは今回の場合、「手順・規約」と訳します)
TCPは「伝送制御」の手順、ということになります。
「伝送制御」とは、データを「確実に転送する」ための信頼性を確保します。
また、データの順番や紛失に対する誤り検出・回復処理、データの多重化を制御します。
データはそのまま相手に送られるわけではなく、「細切れ」にして送られます。
実際にはそうなっているわけではないので、あくまでもイメージですが、メールで「こんにちは」と送った場合を例にあげてみます。
この細切れにされた文字を「こんにちは」と相手に伝えることを制御します。
通信の中では「こ」「ん」「に」「ち」「は」が順番通りに相手に送られるわけではないので、左上から「んはにちこ」の順番でデータが送られたときにも「こんにちは」の順番に制御して最終的に相手のパソコンに表示してくれます。
さらに、もしも文字のデータが何かの理由で送信した場合、こんな感じで相手側(コンピューター)から「もらったデータが足りないっぽいからもう一回足りない分だけ送ってー」と指示されるので、それをこちら側(コンピューター)が受け取った場合、あらためて不足分を送ることができます。
このようにデータを確実に伝送してくれるプロトコルが「TCP」です。
IPとは
Internet Protocolの略称です。
「IPアドレス」のIPと同じです。
「IPアドレス」はそれぞれの通信対象を識別するための番号です。
このプロトコルが先ほどの例示した「こんにちは」を分割して、相手のPCに送る役割を果たしています。
インターネットの接続は、このTCP/IPプロトコルを使用しています。
その他のプロトコル
そこからさらにWebサイトを見る、メールの送受信をする、などアプリケーション(システム)の用途に応じて他のプロトコルが使用されています。
■ HTTP(Hypertext Transfer Protocol)
HTMLで記述された文書を送受信するときに使われるプロトコル。
Webサイトを見るときはこのプロトコルを使っています。
■ SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)
メールを送信するときやサーバ間でメールを送受信するときに使われるプロトコル。
■ POP(Post Office Protocol)
メールサーバのメールボックスからメールを取り出すときに使われるプロトコル 。
※「TCP/IP」の説明での例でも、メールソフトで「こんにちは」と送信し、受信する一連の流れで、SMTP、POPが使われています。
他にもプロトコルはたくさんあり、このあたりの話は長くなるので、ネットワークに興味のある人は本やインターネットで勉強してみてもいいと思います。
インターネットの中ではいろんなルールを守ってやり取りしてるってことね。
ちなみに、まだ僕が若手だったころとかは年が近い同僚と、考え方が合わないことや、コミュニケーションがうまくとれないことを皮肉って「あの人とはプロトコルが合わない」っつって盛り上がってたなぁ。