妻がITの学習を始めて3か月。
IT業界で働いている自分のイメージができず、モチベーションが少し下がっているようです。
このまま勉強していて、どんな仕事ができるようになるんだろ。Webサイトを作れるようになる、っていうことはわかっているんだけど
IT業界に入る、っていうことならいろんな職種があるよ
具体的な仕事のイメージができないまま、ただひたすら学習を続けるのも精神力が必要になります。
(僕も入社後の新人研修は特にネットワークなどの部分でこれが何に役立つのか?と思いながら勉強していました。)
今回はIT業界の全体像とそれぞれの職種を整理しながら、未経験者が比較的なりやすい職種を見ていき妻のモチベーションを上げたいと思います。
このブログは以下の条件で妻をIT人材にすることを1つのゴールとしています。
- 可能な限り在宅ワークができること
- 月収があがる可能性があること(欲をいえば月額5~8万)
- 稼働時間の都合がつきやすいこと
夫のプロフィール:30代の現役システムエンジニア。IT業界に入り十数年。 クライアントへの企画提案、少しコンサルティング、PM、要件定義・設計・開発・テスト、保守・運用まで一通り経験しています。 詳細な経歴はこちらから。
未経験者が入りやすい業種は?
IT未経験者がとりあえずIT業界に入ろうとするとしたら、他の職種と比べて簡単になれるものとしては、ヘルプデスク・運用保守・監視・テスターなどがあります。(各業種のざっくりとした仕事はのちほど)
理由としては、プログラミング言語のスキルが不要、かつマニュアル通りに作業すればよいケースが多いためです。
一方で、プログラミング言語を使わない仕事が多いため、システム開発をしたい人にとってはギャップのある職種です。
また、ヘルプデスクや運用保守の仕事は決められた拘束時間があり、またシフト勤務だったりするので、時間や場所に縛られることなく働ける、というIT業界のイメージを持っている人にとってはこういう面でもギャップがあります。
IT業界の全体像
冒頭でも書いた通り、一口にIT業界、といっても幅広いです。
一般的にはハードウェア・ソフトウェア・通信・情報処理・インターネット(Web)の5つの領域でよく表現されています。
各業界がどんなことをしているかはスマートフォンで例えるとこのようなイメージです。
1つずつ説明します。
ハードウェア業界
いわゆるものづくりの業界です。
スマートフォンだけではなく、家電・パソコン・ゲーム機を始めとした消費者やよく見る電子機器から工場、医療、サーバなど業務で使う電子機器まで幅広いです。
あとはロボットとか。
ソフトウェア業界
ハードウェアの上(中)で動作するアプリケーションを作ります。
スマホアプリだけではなく、パソコンの中で動くExcelやWord、業務で使うシステムなどを作ります。
また、アプリを動かすためのミドルウェアなども大枠で含まれます。
通信・インフラ業界
電子機器同士をつなぐインフラの業界です。
大手キャリアやケーブルテレビ局、ISPなどが含まれます。
インターネット/Web業界
ネットショッピングやSNS、動画配信サイトなどのサービスを作っています。
情報処理サービス業界
上記の業界でサービスを作っている会社向けに人員や技術提供を行っている業界です。
SIer(えすあいあーと読みます)やSES事業などです。
ちなみに図にアイコンがある通り、夫はこの業界で仕事をしています。
最近は各会社が複数の領域にまたがった事業を展開したりしているので、業界地図も時代とともに変化しています。
新しい技術や普及の仕方によっては10年後、20年後はまた違う領域に変わっているかもしれません。
IT業界の職種
下表をはじめとして、IT業界には様々な職種があります。
それぞれ役割や必要なスキルが異なります。(詳細については別の機会に説明します。)
- 今学習している内容からどういう道に進めるのか
- なりたい職種は何のスキルが必要なのか
など参考にしてください。
下記表の「未経験採用の可能性」については、複数の派遣転職サイトを確認したものとなります。
〇:未経験でも募集している会社・案件がある
△:多少はある
×:なし
職種① | 職種② | ざっくりとどんな仕事? | 未経験採用 の可能性 | 必要なスキル |
---|---|---|---|---|
Webデザイナー | デザイナー | Webサイトのデザインを作る | 〇 | HTML・CSS・JavaScriptの基礎知識 デザインツールの使い方 UI/UXの知識 |
コーダー | HTML・CSS・JavaScriptなどを使って 画面を実装する | △ | 実際に画面を実装することもあるので、 より多くのHTML・CSS・JavaScriptなどの 知識が必要になります | |
Webディレクター | Webサイトの設計、開発を指揮する | × | Webデザイナーに必要なスキル プロジェクト管理 | |
Webプロデューサー | Webサイトの企画提案から プロジェクト管理までできる人 | × | Webデザイナー/Webディレクターの知識 企画・提案書・報告書などの資料作成能力 | |
SEOコンサルタント | サーチエンジン(google検索など)の 上位表示するために頑張る人 | × | Web業界の一般的な知識 SEOに関する知識 | |
Webマーケター | Web広告・SNSなどを運用し、 集客や購買につなげる活動をする | × | Web業界の一般的な知識 SNSの運用、Web広告に関する知識 SEOに関する知識 マーケティング | |
プログラマー | フロントエンド | 設計書をもとに プログラミング言語を使い実装する | △ | 使用するプログラミング言語の知識 |
サーバーサイド | 同上 | △ | 同上 | |
組込み | 同上 | × | 同上 | |
オープン系 | 同上 | × | 同上 | |
汎用系 | 同上 | × | 同上 ※汎用系に関してはCOBOLという プログラミングを使うことが多い | |
ミドルウェア | 同上 | × | 同上 | |
テスター | 画面/機器を操作して 試験結果を記録/取得する 設計書をもとにテスト仕様書を作成 | 〇 | テスト仕様書を作成する役割であれば 対象のシステムの知識や プログラマーのスキルが必要 | |
システムエンジニア | クライアントが作りたいものを 言語化し、実装するための設計書を作る | × | プログラマーとしてのスキル 設計書の作成スキル | |
プロジェクトリーダー | プロジェクトの管理、 複数領域にまたがる場合は 領域ごとにリーダーが立てられる | × | プロジェクト管理 SEとしてのスキル | |
プロジェクトマネージャー | 決められた期間で決められたものを 作るためにプロジェクトを管理する (プロジェクトリーダーよりも 管理する領域が広い) | × | 同上 | |
ITコンサルタント | クライアントの課題を整理し、 企画・提案をする | × | クライアントの業界に関する知識 論理的思考 | |
インフラエンジニア | ネットワーク | 通信に関する設計・構築をする | × | ネットワークに関する知識 |
クラウド | AWSやAzureなどのクラウドサービスの 設計・構築をする | × | 各種クラウドサービスに関する知識 | |
データベースエンジニア | データベースの設計・構築をする 改善(チューニング)をする | × | 使用するデータベースに関する知識 | |
運用保守 | 稼働中のシステムに対して、 ・止まらないようにする ・不具合が見つかったときに修正する | 〇 | 運用するシステムに関する知識 | |
監視 | 稼働中のシステムに異常が 発生した際に一次対応を行う | 〇 | ||
技術営業 | 営業に同行し、 クライアントに提案活動を行う | × | 営業対象のシステムの知識 | |
情報システム(IT)部門 | 会社のIT部門、社内のパソコン、 システム関連のヘルプデスク業務から 社内で使うシステムやルールを管理する | △ | IT全般の一般的な知識 | |
セキュリティコンサルタント | コンピュータウイルス対策 システムの脆弱性の対応、提案をする | × | システム、ネットワークの知識 | |
データサイエンティスト (データアナリスト) | 蓄積されたデータを分析し、 課題解決を行う | × | ハイレベルな数学の知識など | |
AIエンジニア | AI(人口知能)の開発を行う | × | AI開発に必要なプログラマーとしての知識 |
IT業界ってWebサイト作る人と会社のシステム部門の人たちっていうイメージしかなかったけどいろんな役割があるんだね。まだまだ先は長いなー
自分ができることから始めて勉強と経験重ねながら徐々にキャリアアップしていくものだから、やっていくうちに何になりたいか決められたらいいね。